こんにちは。gabigonといいます。初めましての人は初めまして!!!
今回はかなり要約して本の内容をお伝えしていきます。
今回は、石川巧「いい文章ってなんだ?」
明治時代以降、日本の作文は基本的に毛筆またはペン書きだった。この場合、簡単に書き直しはできないので、作文もまず書く前に内容をおおよそ考えることになる。そして、最初にこれから書く内容について概略を記し、その書く要素を「布置」していくという意識が強かった。
ところが、1910〜1930年代にかけて安価な鉛筆と消しゴム、洋ザラ紙が普及していくと、それが作文にも影響していく。事前に書く内容をメモするだけでなく、書きながら考えることや、下書きを推敲して清書するということが可能になる。筆とペンの時代には主流だった「書き出しで大意を述べる」というスタイルにも縛られなくなっていく。
この時代は、芦田恵之助の随意選題綴り方をはじめ生活綴方運動が全国で盛んになっていく時期だけれど、筆者はこの運動の背景に鉛筆と洋紙の普及を見ている。なるほど、なかなか面白い観点。アメリカのライティング・ワークショップの普及にも、PCの普及の影響が指摘されている。